LDソファとダイニングセット、どっちを選ぶ?|両方作っている家具バイヤーの本音

カテゴリ: 選び方

リビングダイニングの主役を、LDソファにするか、ダイニングセットにするか——最初の分かれ道
リビングダイニングの主役を、LDソファにするか、ダイニングセットにするか——最初の分かれ道

新居やお引っ越しでリビングダイニングの家具を選ぶとき、多くの方が最初にぶつかるのがこの分かれ道です。

「ソファとダイニングテーブル、両方置くと狭い。1台にまとめるべき?」

店頭でも、ほぼ毎日この質問をいただきます。
foranewはLDソファ(レイニー)もダイニングセット(ボルセーナなど)も自社で企画しているので、どちらかを売りたくてポジショントークをする必要がありません。だからこの記事では、それぞれの正直なデメリットまで含めてお話しします。

結論から言うと、判断を分けるのは「その場所で、食事以外に何をしたいか」です。

この記事の結論

こんな方に読んでほしい記事です

そもそも何が違うのか|テーブルが5cm低い

LDソファ(リビングダイニングソファ)とダイニングセットは、見た目は「テーブル+座るもの」で似ています。
けれど設計思想がまったく違います。ダイニングセットが「食事のための家具」なのに対し、LDソファは「食事もできるくつろぎの家具」です。

LDソファで寄りかかりながら過ごす様子
LDソファ|寄りかかって、長くいる
円形ダイニングテーブルを真上から見た食卓
ダイニング|背筋が立ち、食事に集中する

01いちばんの違いは、テーブルの高さ

まず一般的な目安で比べます。同じ「リビングダイニングに置くテーブルと座るもの」でも、狙っている寸法がこれだけ違います。

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項目LDソファダイニングセット
テーブル高65cm前後70cm前後
座面高41cm前後42~43cm
差尺(テーブル-座面)24cm前後27cm前後
背もたれ寄りかかる前提背筋が立つ
座面やわらかいしっかり

目を引くのはテーブルの高さが5cmほど低いことです。座面も少し低いので、ひと組まるごと低く設計されていることが分かります。

ダイニングテーブルは70cmがもっとも多い高さですが、実際には68~72cm程度の幅があります。手持ちのテーブルや候補の商品は、必ず個別に確認してください。5cmの差は、この記事の主役になるくらい大きな差です。

02なぜLDのテーブルは低いのか

ここが本質です。差尺(テーブル高-座面高)を見てください。ダイニングが27cm前後なのに対し、LDソファは24cm前後。一般的なダイニングの目安(27~30cm)より、あえて小さく取ってあります。

理由は「寄りかかる姿勢で使うから」です。
背もたれに体を預けると上体が後ろに傾き、肩の位置が下がります。この姿勢のままテーブルが高いと、肩をすくめて腕を持ち上げることになって疲れる。だから天板を下げて、傾いた上体に合わせているわけです。

逆にダイニングセットは、背筋を立てて食べる姿勢を前提にしています。だから差尺は標準的な28cm。上体が立っているぶん、テーブルは高くていい。

つまりこの5cmは、その家具がどんな姿勢を想定しているかの答えそのものです。数字を見れば、設計者が何を狙ったかが読めます。

参考|自社商品の実寸

目安ではなく実際の数字も出しておきます。

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商品テーブル高座面高差尺
レイニー LD120(LDソファ)65cm41cm24cm
レイニー LD140(LDソファ)66cm41cm25cm
ボルセーナ(ダイニング)72cm44cm28cm

正直に書いておくと、ボルセーナは72cmと、ダイニングのなかではやや高めです。そのぶん座面も44cmと高く、差尺は28cmに収まっています。
ここで言いたいのは、ダイニングの高さは商品ごとにばらつくということ。「ダイニングテーブル=70cm」と決めつけず、テーブルと椅子は必ずセットで数字を確認してください。片方だけ買い替えると、差尺が崩れて座り心地が変わります。

03だから、得意なことが逆になる

この姿勢の違いが、そのまま得意・不得意になります。

ひとつ気に留めておきたいのは、低いテーブルは書き物や細かい作業にはやや不向きだということ。ノートPCなら問題ありませんが、長時間の書き仕事が中心なら、そこは割り引いて考えてください。

つまり、「食事のあと、その場に留まりたいか、離れたいか」——ここが選択の軸になります。

LDソファを選ぶべき人・ダイニングセットを選ぶべき人

店頭でご相談を受けるときに、実際に使っている振り分けの基準です。

LDソファが向いている方

  • リビングとダイニングを分けられるほど広くない(一体型LDK)
  • 食後もその場でテレビを見たり、スマホを触ったりして過ごす
  • 在宅ワークや子どもの宿題など、食事以外の作業にも使いたい
  • ソファとダイニングを両方買う予算・面積がない
  • 来客が多く、席数を融通したい(ベンチなら詰めて座れる)

ダイニングセットが向いている方

  • すでにソファがある、または別に置く予定がある
  • 食事は食事として集中したい(テレビを見ながらダラダラしたくない)
  • 家族の出入りが多い(後から来る・先に立つ人がいる)
  • 床やテーブル下をこまめに掃除したい
  • 将来模様替えや買い替えの自由度を残しておきたい

迷ったときに私がよくお伝えするのは、「そのテーブルで、食事以外に何をしますか?」という質問です。
「食べたらすぐ離れる」ならダイニングセット。「食べたあともそこにいる」ならLDソファ。これがいちばん外れにくい判断です。

LDソファの、正直なデメリット3つ

自社でLDソファ(レイニー)を作っている立場ですが、弱点は隠さずお伝えします。ここを納得した上で選んでいただかないと、必ず後悔されるからです。

01奥の席は、出入りしにくい

これが最大の弱点です。ベンチやコーナーソファは「一列に並んで座る」形なので、奥に座った人が出るとき、手前の人が立たなければなりません。
お子様が小さいうちは「奥に座らせて出られないようにする」という使い方もできますが、大人が頻繁に立ち座りするご家庭には向きません。キッチンとの往復が多い方は、この点をよく想像してみてください。

レイニーLDソファのベンチとコーナーベンチを組んだ状態
一列に並んで座る形。奥に座った人は、手前の人が立たないと出られない

02ベンチの下は、掃除しにくい

脚の高いダイニングチェアと違い、LDソファのベンチは座面下の空間が狭いものが多くなります。
掃除機のヘッドが入りにくく、食べこぼしが奥に入ると取りにくい。ロボット掃除機をお使いの場合は、本体の高さが入るかどうかを必ず確認してください。

03一度置くと、模様替えしにくい

LDソファはひとつの大きな塊になります。ダイニングチェアのように1脚だけ動かす、他の部屋に持っていく、ということができません。
「数年ごとに部屋の配置を変えたい」という方には、ややストレスになる可能性があります。
※ただしレイニーの場合は、コーナーベンチのひじ掛けを左右付け替えられるので、L字の向きは変更できます。この点は設計でカバーしています。

ダイニングセットの、正直なデメリット2つ

もちろんダイニングセットにも弱点があります。

01くつろげない。結局ソファも要る

ダイニングチェアは食事のための姿勢を作る道具なので、長時間くつろぐようにはできていません
結果として「やっぱりソファも欲しい」となり、ダイニングセット+ソファの2セット分の面積と予算が必要になります。
10畳前後のLDKでこれをやると、動線が細くなって圧迫感が出やすい。「両方置けるか」は、図面の段階で必ず確認してください。

02椅子を引くスペースが要る

見落とされがちですが、ダイニングチェアは座るために後ろへ引くスペースが必要です。目安としてテーブルの端から60~80cmは空けておきたいところ。
壁際やカウンター前にダイニングを置く場合、ここが足りずに「座れるけど窮屈」になりがちです。
※この弱点への回答が回転チェアです。座面が回るので椅子を引かずに立てて、必要なスペースがぐっと減ります。ボルセーナのチェアがこのタイプです。

ボルセーナ ショートアーム回転ダイニングチェア
座面が回るチェアなら、椅子を引かずに立てる。狭いダイニングでも成立する

部屋の広さで考える|LDK 8畳・10畳・12畳

最後は面積の話です。理屈より、実際に置けるかどうかが決め手になることも多くあります。

LDK 8~10畳

LDソファ1台に寄せるのが現実的です。ソファ+ダイニングの2セットを入れると、通路が細くなって生活しにくくなります。
コンパクトなLDソファ(レイニーなら120cmセット)なら、余白を残して収まります。

LDK 10~12畳

どちらも成立します。ここがいちばん悩ましいゾーン。
「食後に何をするか」で決めてください。ソファでテレビを見る時間が長いご家庭なら2セット、食卓中心の暮らしならLDソファ1台に寄せて余白を取る、という考え方です。

LDK 12畳以上

ダイニングセット+ソファの2セットが組めます。
この広さがあるなら、食事とくつろぎを場所で分けたほうが、それぞれが快適になります。ダイニングは食事に最適化し、ソファはくつろぎに全振りする——役割を分けられるのは広さの特権です。

畳数はあくまで目安です。LDKは形(縦長・横長・柱の位置)で使える面積が大きく変わります。図面をお持ちいただければ、店頭で一緒に配置を検討できます。

迷ったときの、3つの質問

それでも決まらないときは、この3つに答えてみてください。店頭でも実際に使っている質問です。

Q1食後、その場に何分いますか?

30分以上いる→ LDソファ。背もたれに寄りかかれないと、その時間がつらくなります。
食べたらすぐ立つ→ ダイニングセット。

Q2食事中、誰かが何回立ちますか?

おかわりや配膳で頻繁に立つ→ ダイニングセット(または回転チェア)。奥の席から出る動作が毎回ストレスになります。
座ったまま最後まで→ LDソファでも困りません。

Q3そこで仕事や勉強をしますか?

する→ LDソファが有利。長時間同じ姿勢でいるとき、背もたれに寄りかかれるかどうかは大きな差です。
しない→ ダイニングセットで十分。

3問中2問がどちらかに寄れば、そちらで大きく外しません。

両方を、同じ店で座り比べられます

ここまで数字と理屈でお話ししてきましたが、最後は座って決めてください
座面高41cmと44cmの差は、文章では「3cm」ですが、座った瞬間に体が感じ取る違いです。読んで納得するより、座って1分のほうが確実です。

foranewはLDソファもダイニングセットも自社で企画しているので、店頭では両方を並べて展示しています。同じ日に、同じ体で、続けて座り比べられるのは実店舗ならではです。

ボルセーナの円形ダイニングを配置したダイニングルーム
5cmの差は、座って肘を置いた瞬間に分かる。数字より、体のほうが早い

まとめ|正解は「部屋」ではなく「暮らし方」が決める

LDソファとダイニングセット、どちらが優れているという話ではありません。狙っている暮らし方が違うだけです。

食事のあともその場で過ごしたいならLDソファ。食事は食事として区切りたいならダイニングセット。
面積の制約はもちろんありますが、先に決めるべきは「そこでどう過ごしたいか」で、面積はその次です。順番を逆にすると、「置けたけれど、使わない家具」になってしまいます。

私たちは、お客様の「これでいい」を
「これがいい」に変えるお手伝いをする仕事です。

図面をお持ちいただければ、置いたときの余白まで含めて一緒に考えます。
「どっちがいいか分からない」の状態でご来店いただいて、まったく問題ありません。むしろ、その状態のほうが良い選択にたどり着きます。

実物を見られる店舗を探すレイニー LDソファボルセーナ ダイニング

この記事に出てくる商品

※本記事に記載の価格・展示店舗などの情報は2026年8月時点のものです。価格改定や展示の入れ替えにより変更される場合がありますので、最新の価格・在庫・展示状況は各商品ページまたは店舗にてご確認ください。

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